消えた乳癌

乳癌検査

乳癌検査

もう、だいぶ昔の話で記憶が違っていたらご本人や関係者の方から相違点をご指摘戴けるとありがたいです。
2003年に仲間の薬局に来店された女性(Kさんとしましょう)は涙乍らに語りました。
乳房のしこりを感じて大きな病院の方が安心だと思い、築地の国立がんセンターに行ったら「乳癌で全摘を薦められた」と言うのです。
その店の薬剤師は「セカンドオピニオンを取ってみたらどうですか、もしかすると部分切除で出来るかもしれませんよ。」と県立がんセンター出身の乳腺クリニックを開業されているS先生を紹介しました。

※数年後に彼女は「私、普段はめったに行かないドラッグ○○に引き寄せられる様に行ったんでしょう?それって何かの運命みたいなものだったのでしょうか」と言っていました。

紹介状(診療情報提供書)も無く、国立がんセンターでの手術説明しか持たない患者ですから、セカンドオピニオンは成り立ちませんので触診と検査で「これなら部分切除が可能だと思いますので、県立がんセンターに紹介状を書きます」とS先生は言われました。
Kさんは県立がんセンターでの再検査で部分切除可能と判断され3ヶ月後に手術が決まりました。その報告でドラッグ○○を訪れ、「3ヶ月も何もしないのが不安だから何か良いサプリでもないでしょうか」と相談されBRMstageを手術まで使用することになりました。その当時でも患者が集中するがん拠点施設では緊急を要する患者以外では3ヶ月待ちは普通のことでした。今は更に待つ月数が多くなってきたので術前化学療法をすることも増えてきました。

手術中に騒動は起きました。執刀医は切開した胸に塊が無いことに驚きました。
患者を取り違えたのか、右と左の胸を間違えて切ってしまったのかと。
しかし、患者の取り違えも左右の胸も間違えてはいませんでした。そこで、CTを頼りに本来有ったはずの組織の一部を採取して手術は終わりました。
組織検査が出て、組織の一部に癌細胞は検出されましたが、術後の補助療法(化学療法)はありませんでした。

その話を県立がんセンターの元の同僚から聞いたS先生は全摘と言い退けた国立がんセンターの医師(業界では超有名な方です)に電話して、組織診のプレパラートを提供して欲しいと頼みました。しかし、その国がんの医師は「あなたは健康食品屋の片棒を担ぐのですか」と応じてくれません。S先生は「医師として純粋に県立がんセンターとのプレパラートと比較したい 」と応酬してプレパラートは届きました。
その比較で国立がんセンターと県立がんセンターとの組織は一致しました。

3ヶ月間無治療で消えてしまった乳癌は医局でも話題になったそうですが、その時に居られた先生方はほぼ別の病院に移られたので知る方は居られないと思います。

無治療でも癌が消えてしまう確率は10000万人に1人はいます。
たまたま、Kさんはその確率の人だったのかもしれませn。

しかし、その後ピンポン球の大きさが有った乳癌の方が手術待ちの3ヶ月の間でパチンコ玉にまで小さくなり、術前の1週間前に「もう少し待てば消えるかもしれない。手術は嫌だ」と言い出されましたので、説得してどうにか手術を受けさせました。

10000万分の1が続けて起きた奇跡の話です。

しかし、この件でS先生だけはお考えが変わったように思えます。
そのことが、次の話になるのです。

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